「2030年にW杯ベスト4、2050年自国開催でW杯優勝」
これは「JFA2005年宣言」(以下2005年宣言)で掲げられた、日本サッカー協会の目標です。
1992年アジアカップ初優勝、1993年Jリーグ発足、1998年ワールドカップ初出場。以後ワールドカップは6大会連続出場し、最高位はベスト16。今や日本代表の顔ぶれは半数以上がヨーロッパ組で締め、確実に日本は強くなっているが、まだまだ世界の強豪国にはなり得ていません。
2005年宣言で目標としている、「2030年ワールドカップベスト4」ってあと11年後です。2022年、2026年、2030年だからワールドカップ3大会後の話であって、現役選手でいえば、例えば2001年生まれの久保建英選手の世代が20代後半の脂の乗り切った時にベスト4まで行くという目標となる。結構近い将来の話です。
日本代表の強化に時間の余裕はありません。選手はもちろん指導者、協会などオールジャパンの様々な経験の蓄積がなくては強くなれません。
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さて、2019年の代表スケジュールで重要な大会が二つあります。
コパアメリカ2019
大会開催期間は、2019年6月14日〜7月7日
言うまでもなく南米のNo.1を決める大会で、この大会は南米10ヶ国と招待国2ヶ国の計12チームが参加するのですが、今回日本代表はその招待に応じて参加します。過去に2度招待を受けて、1999年に一度だけ参加したことがありますね(2011年大会は参加予定であったが、東日本震災のため参加辞退)。
日本は南米勢を苦手としているところがあるので森保日本はどんな戦いをするのかとても楽しみであり、とても良い強化の機会となることでしょう。
アジアカップ2019UAE大会
そして、もう一つは、いよいよ開幕となったアジアカップです。
大会開催期間は、2019年1月5日〜2月1日
今回のアジアカップは第17回目、この大会から出場チーム数がこれまでの16ヶ国から24ヶ国に変更、アジアの頂点を決める大事な大事な大会です。
日本はアジアカップで過去に計4回優勝してます。
1992年日本大会 オフトジャパン
2000年レバノン大会 トルシエジャパン
2004年中国大会 ジーコジャパン
2011年カタール大会 ザッケローニジャパン
優勝4回はトップです。イラン、サウジアラビアが3回、韓国が2回優勝と続きます。日本の過去のアジアカップは、出場8回で4回優勝ですから50%の確率で勝っています、逆に50%は負けています。しかもその勝った大会でさえ楽勝だった大会はありません。
アジアの国々もどんどんとレベルアップしている現状、今回の大会も決して楽に勝てるとは思えませんが、日本はアジアでは”絶対に負けられない”のです。アジアで負けているようでは、世界では戦えません。
先日、西野元監督と岡田元監督の対談番組を見ました。
岡田さんは「サッカーの強化とは、レンガを積み上げることに似ていて、上に上に垂直にレンガを積み上げていくと崩れてしまうからたまには横に積んでみることも必要」と言っています。
今までの日本代表は、W杯が開催される4年毎に監督が交代し、オフトー加茂(→岡田)ートルシエージーコーオシム(→岡田)ーザッケローニーアギーレ(→ハリルホジッチ→西野)ー森保と変わってきた。
岡田監督は、大会を終えてもレポートを提出するだけで、後任の監督が何かを聞きに来ることはなかったようで、本大会での貴重な経験(良いもの、悪いもの)を次に繋げる「継続性」が不足していたと感じたと。
代表監督の仕事は「レンガを積むようなもの」という。
「みんながレンガを積んで行っているんだよね。まっすぐに積んで行っていると、簡単に崩れてしまうんだよ。上だけじゃなく、横に積むのも必要なんだよ。日本代表はレンガを縦に積む人と横に積む人、両方いないといけない。(西野氏はベスト16に進んだことで)レンガを縦にも積んだけど、ポーランド戦の負けで、横に積むこともできたと思う。あれは、日本のサッカーの土台になるんだよ。」
上手いことを言う、本当にその通りだと思う。
過去の代表が培ってきた様々なサッカーが少しずつ経験として蓄積されて、少しずつレンガを積み上げるように実力も積み上がっていく。
失敗も一つのレンガを積み上げることである。
アジアカップ2019、ぜひ森保イズムの感じるアグレッシブな戦いで、レンガを積み上げていってほしいですね。
日本代表の初戦は、2019年1月9日、トルクメニスタン戦。
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