vol.4若き日のニュージーランド旅行記「転んでもただでは起きない男」

ある日、何が原因かは知らないが、オークランド市内中心部で大規模な停電が起きた。

 

日本なら停電なんて滅多に起きないし、起きてもせいぜい翌日には復旧するのが当たり前だが、この時の停電はなかなか復旧しない。結構大規模だったようで、完全復旧まで一週間くらいを要した大停電だった。

お店はどこもかしこも真っ暗、信号は機能せず、車は右往左往。都市機能が麻痺し、住民の生活に多大な影響を及ぼし、私自身もモロその影響を受けることとなった。

 

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ニュージーランドで生活するようになって数ヶ月が経過し、運よく仕事が見つかったので、収入が確保され、一時の、金欠による強制帰国状態を脱し、それなりに生活ができるようになっていた。

私の職場は、オークランドのど真ん中にあるお土産屋さんで、日本人のお客さんと外国人のお客さんが半々くらい。時給は日本と同じくらいであったと思う。二週間分のお給料を小切手でもらうシステムで、小切手ってあまり馴染みがないけど、こちらでは普通なのか?よくわからないが、その小切手を銀行で現金に換える仕組み。

また、売上が良い日は、現金で特別ボーナスがもらえ、それが欲しくて結構頑張って働く毎日で、ある意味かなり落ち着いた日本にいるのとあまり変わらない、ごくごく普通の生活を送っていた。

 

 

そんな普通の生活を送っていたある日の大停電。

この停電、ただ単にお店が閉店しているとか、交通が麻痺して移動に時間がかかるとかいった類だけなら大して問題ないが、タチが悪いことに銀行の機能がストップしてしまい、お給料で貰った小切手を現金に換える事ができないことがわかった。

小切手はあっても、現金がない。いつこの小切手を現金に換えることができるのか!?手元に数枚の小切手はあれど、手持ちの現金が底を尽きかけている。

 

おいおい、ヤバイ!

 

日本だと銀行なんて至る所にあるが、ニュージーランドではそうはいかない。銀行は中心部に集中していて、その中心部は銀行閉店ガラガラ。笑えない。

いつまで経っても銀行は復活せず、たんまり溜め込んだ小切手は単なる紙切れにしか見えない。

 

異国の地で誰にも頼ることができないから、こうなったら自分の身は自分で守るしかない。食うものがなければ、その辺に生えている草でも食ってやる!くらいの心意気で過ごし、銀行復活の朗報を待つが、それでもなかなか復活しない。

 

数日経って、バス代を惜しんで歩いて通勤していたら、つまづいて転んだ。

「もう踏んだり蹴ったりだ」と嘆くも・・、んっ?目の前に何やら落ちている。

綺麗に折りたたまれた10ドル札が2枚、揃って落ちていたというか置いてある感じで目の前にあるではないか!

まさか!?神様がひもじい私を助けるために?

それをどうしたか?

はさて置いて、転んで擦りむいた膝の痛みなんてなんのその、私は力強く異国の地で生きていくのであった。

私は、転んでもただでは起きない男です。

<ニュージーランド旅行記>

NZ1「記憶は少しずつ薄れていくけど、思い出はいつまで経っても色褪せない」

NZ2 「そうだ、家を探そう!」

NZ3 「お金が尽きた、海を見て黄昏る」

NZ4 「転んでもただでは起きない男」

NZ5 「異文化交流に疲れる」

NZ6 「料理の腕を上げる」

NZ7 「観光地を徘徊する」

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